海水はなぜ今より塩辛くならないのか疑問に思うことはありませんか?
毎日毎日、海水は蒸発しているので相対的に塩の量が増えて塩辛くなってもいいはず。
その疑問は、アルヴィンというアメリカ一の深海を調査船が答えを見つけた。
地球物理学者たちは深海熱水噴出孔が魚のフィルターそっくりの働きをしていることに気づいた。
海水が地殻へ導かれると、そこで塩は取り除かれて真水になり、また海に出て行くらしい。
一つの海洋の水を全部濾過するには最長で一千年かかる。
この噴出孔からはものすごい熱とエネルギーが吐き出されている。
孔(あな)を25ほども集めると大型発電所級の熱量となり、周囲にきわめて大きな温度差をもたらす。
噴き出し点では400度にもなるらしいが、1メートル離れると氷点地殻まで下がる。
その温度の境界に住むアルヴィネリドという虫は複雑な構造の生命体で、頭部の水温は尾より78度も高いことが分かったらしい。
世の中には、私の知らない、不思議な生き物が沢山いるようだ。
「深海の水」