昆虫の「蜜蜂」のことが、 関裕二 著 『藤原氏の正体』の、最後のあとがきに書かれている。

日本の在来種の蜜蜂の群の中に西洋蜜蜂を放っても、両者は共存するが、西洋蜜蜂の群の中に日本蜜蜂を放つと、西洋蜜蜂は日本蜜蜂を徹底的に叩きのめし、全滅させてしまうという。
また、蜜蜂は湿度に弱く、一定の極点に達すると、巣の中の幼虫が死滅するそうだ。
そのため働き蜂が巣の中に風を送り込むが、そのとき西洋蜜蜂は頭を外の出すのに対して、日本蜜蜂は尻を出して無防備なのだそうだ。
日本は、海に囲まれて、その豊かな自然は、外敵の少ない環境を蜜蜂に与え、共存共栄の道を開いたのではないかと書かれていた。

書著の『藤原氏の正体』では、大化の改新で有名な藤原鎌足をはじめ、栄華を誇った藤原氏の歴史が書かれている。
その中で鎌足の出自は謎であり、筆者はその出自を朝鮮半島に求めている。
外来種としての鎌足は、日本種を滅ぼしたということだろうか。

歴史で名高い出来事も、未だ真実のわからないところが数多くある。
のんびり屋の蜜蜂さんたちのエピソードは、微笑ましいけど、ちょっと怖くもある。

「蜜蜂」