「先送りせずに すぐやる人 に変わる方法」  佐々木 正吾
How To Stop Putting Things Off And Get Them Done ASAP

 

 

著者紹介
心理学ジャーナリスト。
専門は認知心理学。
1973年北海道生まれ。
97年独協大学卒業後、ドコモサービスで働く。
2001年アヴィラ大学心理学科に留学。
著書に『スピードハックス』『チームハックス』(共著)、ベストセラーとなった『iPhone情報処理術』(共著)などがある。
また、ブログ「ライフハックス心理学」を主宰している。

 

 方法 RULE 07
「パッキング」に気をつける

脳はあらゆる作業を「パッキング」したがります。脳は、細かく小さなことをいちいち認識していられないので、ひとまとめに「パック」したがるのです。
脳は「ひとつのまとまった概念」としてものごとを取り扱います。
たとえば、飲み会の準備をするときも「駅から近くて雰囲気のよいお店をピックアップして、参加費をどれくらいにするか検討し、料理のコースを決め、〇月×日に予約を入れて、参加者全員にメールして連絡して……」などとは考えません。「幹事をやる」とひとまとめでまとめてしまいます。
かなり込み入った仕事でも「ひとつの仕事」として認識してしまうのです。というよりも、かなり込み入った仕事だからこそ、ひとつのまとめたがるといえるでしょう。これが「パッキング」です。

◎「パック」した仕事は、実行しにくい

このようにコンパクトにひとまとめにしたほうが、思い出したり紙に書いたりするのには便利でしょう。しかし、いざそれを実行しようとするときにとても難しく感じます。これが「すぐできない」原因となります。
脳は、ひとことで仕事を表しがちなので、手帳やTODOリストにも一言書き入れてしまいます。
「旅行に行く」「部屋を整理する」「起業する」「プログラムを組む」「プレゼンの準備をする」。こんな項目があなたのTODOリストに並んでいませんか?
これでは手がつけられないはずです。

どれもひとことですませてしまえば、脳にとってはそのほうが楽です。概念として扱いやすいからです。
パッキングしてしまえば「本当はできないはずのこと」であっても、ひとことで表すことができます。TODOリストをつくるのが好きな人は、できもしないことがやれそうに思えるからかもしれません。

◎リストに書いてワクワクするだけで満足してはいけない

リストに「やるべきこと」や「やりたいこと」をパッキングして書き出してみると、脳はワクワクします。
書き出しただけでは、何も成し遂げられていないのに、すでにたくさんの仕事を終えたような気になるのでしょう。
もちろん手帳やリストに仕事を書いただけでは、何かを実行したことにはなりません。書き出すことは楽しいですし、満足感も得られるかもしれませんが、そのワクワクに慣れてしまうと、リストは何もできていないことで埋まっていき、いつのまにか「すぐやれない」人になってしまします。
脳がやりがちな「パッキング」への対処法は次項でご紹介します。

●脳はものごとを「パック」したがる
⇒脳は仕事を『パッキング』したがる
⇒実行するときは分解してから