2009年 ベルリン国際映画祭
銀熊賞 女優賞・審査賞 受賞作品
クリスとギッティの二人、30歳代前半の恋人同士の二人が、サンディニアの避暑コテージで過ごす物語。
余り常識等に囚われず、自分の個性を大切にしているギッティと、極めて常識的で、社会的なクリス。
感情豊かに自分の気持ちを表現するギッティと、慎重に考えながら言葉を選ぶクリス。
一見熱愛カップルに見えながら、何処かに違和感もある二人。
そんな二人の前に、クリスの友人のハンス・ザーナ夫妻が現れる。
赤ちゃんが出来て、それをとても喜んでいる二人を見て、安定した愛情を感じる二人。
それと同時に、二人の心の何かが変わる。
今まで、さほど気にならなかったギッティの行動に、クリスは、口を出す。
また、ギッティはザーナを真似て洋服を選び、お料理を作る。
微妙なこの変化は、
やがてギッティからの別れ話へ繋がる。
さて、この二人の恋愛はどうなるのでしょうか?
映画では、別れ話の後の二人は描かれたません。
二人の心が、起きる出来事で変化していく。
クリスに熱愛していたギッティは、彼の慎重さを“臆病者”と言い、一方クリスは、ギッティに苛立ちを感じ、支配的になろうとします。
お互いに、理想と個性を投影した二人は、やがて自らの手で破滅していくのでしょうか?
言葉の何気ないすれ違いや、一見、うまく行っているように見えながら、何処かで食い違う。
自分を丸見えにしているゲッティに、その食い違いが見えた時、彼女なりのザーナを真似ようとする努力に何かが起きたのかもしれません・・・。
じっくりと、たっぷりと見る映画って感じです。
テンポも比較的ゆっくりと流れますが、うっかりすると、肝心なところを見逃してしまうかも・・・。
ストレートな心や感情を受け止めるのって、以外に難しいのかも。
これって日本人的見方かな・・・とも思いながら見ていました。
(J)