1988年8月
ローラ・ボーマンは、姉のアンディとビルマを旅行する。
ビルマは、アウン・サン・スー・チン女史を民主主義の星として民衆や僧侶・学生の運動が起きており、ネ・ウィン将軍の独裁政治を変えるべく
様々な動きが起きていた。
デモや交渉を繰り返し、ゲリラなどが山中に隠れて民主化運動を繰り返していた。
ビルマの国の情勢が不安定な中、旅行者としてローラは学生や民衆の活動や話を聞く。
そして、スー・チン女史の力強さに触れる。
ローラはアメリカで夫ニックと、息子のダニーを射殺され、その傷心を抱えたまま、東洋に何かを求めてくる。
ブッタの涅槃像や、瞑想や祈りの中に、ローラは自分の何かを見る。
「苦しみを受け入れる。
すべての執着を捨て去り
悟りを得る。」
バンコクに移動と言うときにパスポートを無くしたローラは、姉と別れ、ラングーンに留まる。
もぐりのガイドのアウン・コーとぼろぼろのシボレーで郊外を訪れたとき、ラングーンで学生と政府の間で暴動が起きる。
ラングーンへ戻ろうとするローラの目の前で兵士に殴られるアウン・コー。
その彼を助けようとするローラ。
元ラングーン大学の教師であったアウン・コー。
彼は言う。
「すべては幻に過ぎない。
人は影に過ぎない。
この世に生まれてやがて消えていく。」
傷を負ったアウン・コーとローラは、ラングーンを目指して旅をし、仲間と共に、タイの国境を越えるべく、
進む。
生きる力は強い。
生き延びて、命を使命に全うする。
医者であるローラは、人の命を救うため、タイ国境の地で働く。
1991年
ノーベル平和賞を受けたアウン・サン・スー・チン女史。
スー・チン女史は、1990年の選挙で当選したにもかかわらず6年間の軟禁の末に1995年7月10日に開放された。
数千人のビルマ人が殺され、70万人が国外に200万人が密林に逃げ延びたといわれている。
「幸せというものは、天の贈り物。
そして、つかのまの夢に過ぎない。」
(J)