2014年 フランス
サイキックアクション映画

台北のホテルで、知り合いからある人に、無理やり鞄を手渡すように強要されたルーシーは、韓国のマフィアの手に捕まる。
鞄の中身は新種のドラッグ。
次々と目の前で人が殺されていく。
身の危険を察知したルーシーは、必死に抵抗するが無駄だった。
気がつくと、身体に手術の跡があり、体内には何か埋めこまれていた。
どうやら運び屋としてドラッグを運ぶことになったらしい。

ルーシーと同じように体内に埋めこなれた「ブツ」を運び屋として運ぶ人たちがいた。

大学の講義室で、脳の研究について講義するノーマン教授は、人間は脳の10%しか使っていないことをパネルを使って説明している。
人間が脳を10%以上使うと、どんな風になる可能性があるのか。
その講義の内容はすべて仮説に成り立っている。

人間は道具を使い共同で狩りをすることや、脳でモノを考え想像力を使うことで進化を成し遂げてきた。
有名な科学者でも20%も脳は使っていないらしい。

運び屋になったルーシーは、ふとしたことから身体に埋めこまれた薬が体内に流れ出す。
身体は変化し脳が活性化する。
20%…30%…。
人間らしい感覚が変化し、痛みが無くなり、あらゆる知識を吸収し始める。

400万年前のアウストラロピテクスに似た〈アファレンシス〉の名前はルーシーで、化石で発見された人類のもっとも近い祖先と言われている。
脳の大きさはチンパンジー並で、直立歩行したチンパンジーと形容されることが多いらしい。

二足で立ち、歩行できるようになることで、手が自由に使え、その結果脳が発達したという仮説がある。

すぐさま色々な知識を吸収するようになったルーシーは、ノーマン教授にコンタクトを取る。
始めは信じることも難しいノーマン教授だったが、身の回りに起きる様々な出来事は、ルーシーの話が事実であることを示していた。
自分と同じ運び屋の薬を手に入れようとするルーシーと、マフィアのボスとの戦いが始める。

本当に脳が100%活性化したらどんな風になるのだろう。
映画では、時間を制御し、自分自身を自由に変え、人を想うように操り、空間を超越するようになる。

人間の脳は時間とと共に、ゆっくりとしたスピードで変化している。
ルーシーのように速いスピードだったら何て、想像しても始まらない。

ちなみに、動物の中で人間よりも脳を使っている生き物がいるらしい。
その名は『イルカ』だそうだ。
そうなんだ。凄い。

参考文献 「心の仕組み」 スティーブン・ピンカー著

(J)

「ルーシー」