“死”を見つめることは“生”を見つめること

「ターミナル・ケア」とは、 終末期にある人のケアをいい、終末期医療として 様々なところで行われています。樹輪”のターミナルケアでは今までの人生を振り返り 現在のさまざまなことを検討し、これから先の生き方を具体的に考え、心理的なケアーとしてワークを交えて、より安心で安定した人生を考えていきます。

どんな生き方があるか、どう生きたいか、どんな方法で実現するか・・・。月1回のゆったりとしたペースで、じっくり 自分と関わりましょう。

ターミナル・ケア  第210 回
「死を見つめるワークブック」  六浦 基 著
「ぼくが死に方を考えるのは、死ぬためではない。生きるためなのだ。」
アンドレ・マルロー
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おそれから愛へ―
かがやいて生きるための108の質問

次回は2020年6月20日です。
時間は、 13:30~15:30 です。

第1章 わたしの光と影

この章では、自分の中にある、
おそれやこだわりとの向き合いを通じて
いのちの美しさ、いとおしさに
ふれてみる準備をしてみましょう。

今月のテーマ

  • あと一か月のいのち
  • 遺書
  • つぐない
  • 形見わけ
  • あと一週間
  • 人生の評価
  • 今生のねがい

 

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生かされているよろこびの発見

この章は、本書のワークの中でも、もっとも辛く、正視しがたいものをふくんでいるパートでした。この章のワークを、ひとつでもやれたということは、とても大きな勇気を必要としたことでしょう。それができたのですから、これから、いろんな問題があっても、これまで以上に、それら人生の諸問題に直面していけるに違いありません。

死んだらゴミになるのか

「塵より生まれて塵にかえる」
日本人の人生観のなかには、この無常観の伝統が、色こく染みついているといわれます。
「人は死んだらゴミになる」
と宣言して、平然と旅立った人のことが話題になったこともありました。しかし、いざ自分のからだが塵にかえっていく様子を、ありありと想いうかべることは、大半のひとには非常な恐怖と嫌悪感を呼びおこすようです。しかし、本当の意味で〈いのち〉を支える確固たる死生観を確立するためには、この無残から眼をそむけるわけにはいきません。
辛くても恐ろしくても、それが死というものの持つ一つの側面です。それを正視していくことによって、多くの人は、より高度で安定した死生観を確立し、強くなられるようです。

●大きな連鎖の一つとして

からだは、常に新陳代謝をくりかえしており、細胞も、その構成元素も、どんどん入れ代わっています。皮膚の細胞は15~20日で垢となってはがれおち、骨でさえ1年後には、すっかり別の細胞に代がわりしているといわれます。
日常の意識では不変だと思っている自分のからだも、実際は、物質が絶え間なく出入りを繰りかえしている、非常にあわただしい巨大な物流センターである、と言うことができます。
いま、自分のからだを構成している物質には、産業廃棄物や燃やした煤や、見知らぬ人の呼気にまざっていた窒素やら、地中に生息するミミズの排泄物やら、宇宙から落下してきた隕石にふくまれていた元素などが、混入していないとはいえないのです。
それとおなじように、きょう、わたしのからだの一部となっている物質も、あすは、他の人や動物・植物のなかで、そのからだの一部となって、いのちを支えることでしょう。
わたしは、わたしであると同時に、わたし以外のものであり
わたしでないと見えるものも、また同時に、わたし、なのです。

●宇宙全体が、そのまま私

こうみてくると、この宇宙全体が、生死にかかわらず、そのまますべて、わたし、であるといっても間違いではないのかもしれません。
「それらの塵の一つひとつに、仏のいのちが生きはたらいている」
華厳教というお経は、そう説いています。
大病などで死に接近すると、かえって、いのちが研ぎすまされるのでしょうか、ふだんは見過ごしている身辺のありふれた風景が、たとえようもなく美しく、深い意味をもって光りかがやいていた……という実感は、多くの人が自分のこととして体験しているのではないでしょうか。

●いのち いとおしく

まっすぐ見つめるのはとても辛い死の実態を、あえて見つめることによって、より大きないのちのはたらきに目覚めるきっかけが訪れるかもしれません。
日常の漫然とした不満感や焦燥感、満たされていない感じ—その源をつきつめていくと、死へのおそれが横たわっていることに気づきます。にもかかわらず、与えられたいのちを十分に生かせずにいることへのもどかしさ……。
あるテレビドラマで、老舗のご主人が入院手術することになり、孫が言います。
「おじいちゃん、何でこのごろ、あんまり怒らへんの」
おじいちゃんは、にこやかに優しい目で答えます。
「このごろ、目にうつるもんみんな、いとしい思えてな、命あるってええなぁ」

死もまた生の一部だし、人間を超えた、もっと大きな宇宙的生命のはたらきのひとつにちがいない、といつ気づけるでしょうか。

(本文より抜粋)

「死をみつめるワークブック」 六浦 基

 

日 時:毎月第2、または第3土曜日
時間:13:30~15:30(原則として)
場所: 樹輪
参加費: 3,000円(当日、担当者にお支払下さい)

※ノートを一冊ご用意下さい。(毎回書き込んでいきます)
※要予約(TEL・FAX・E-Mailにてお申込みください。)

開始日 予定表

 
2020年
6月20日
7月18日
8月22日
9月19日
10月17日
11月21日
12月19日
ターミナル・ケア