加藤 ゑみ子 Kato Emiko
インテリアデザイナー。
1965年、桑沢デザイン研究所インテリア住宅専攻科卒。
加藤ゑみ子インテリアサロン開設。
オープンハウスの設立を経て、1985年、(株)空間構造設立、現在に至る。
住宅・インテリア設計、住宅関連商品でデザインを専門とし、生活研究、テーブルセッティング等にも造詣が深い。
『お嬢さまことば速修講座』『もっと素敵な良質生活』などの、著書がある。

変化の時代である今。
何を指針に、何をどう生きるか。
さまざまな情報が溢れながらも、これといった答えになかなか出会わない。

『気品』というキーワードで語るこの本は、時代に振り回されない心の持ち方や、古き日本人が持っていた心の美しさを語る。
簡単な言葉使いで、分かりやすさに気を付けて書かれている。

背中に天使の羽を持つ
実は、容姿以上に気品の評価の対象となっているのが、姿勢です。
背筋がすっと伸びているだけで、高貴な雰囲気に見えてしまうから不思議です。
逆に、背中が丸くなっていると、年齢が十歳加算され、みすぼらしくさえ見えます。
さらに健康にもよくありません。
姿勢がよいと、着るものに関わらず、着映えします。
肩を下に落とすように、首を伸ばすように、すうっと背筋を伸ばしてみてください。
胸も自然に前に出ますね。
そうして、背中についている天使の羽の部分を意識してください(天使の羽は、肩甲骨についています)。
短くて気になっている首も、頭から上へ引き上げる意識と肩を下げることで、長く見えます(実は、肩こりにもいい)。
いつも、天使の羽を持っているつもりでいてください。
いつも自分の天使の羽のことを気にしてください。
姿勢は、その天使の羽が整えてくれます。
本文 抜粋

健康的ですよね。
日頃の小さな何気ない事に注意しながら、基本を身につける。

相手を尊重した会話
話し上手より聞き上手。
聞き上手というよりは話させ上手。
相手が答えたい、答える方が心地よいと思えるような質問をさりげなくできる人にはすがすがしさを感じます。
思いやりを感じます。
つまり、品格を感じるのです。
逆に、自分のことをとうとうと話し続けたり、自分が優位に立つための問いかけや話しかけは、言葉遣いが丁寧であればあるほど、品格を疑ってしまいます。
人は、さまざまな方法で、自分の優位性を相手に印象づけようとするものです。
たとえば、相手の求めていることを無視して、自分の方に落ち度はないということだけを慇懃無礼に主張して、相手の上に立とうとするのも、よくありがちな行為です。
一般的には、何かに自信を持ってない人の場合に顕著に表れます。
ところが、不思議なことに、富も名声も美貌もありながら、常に自分が上であることをアピールしないではいられない人もすくなくありません。
ともに、気品とはもっとも遠いところにいる人たち。
そういう人たちに迎合して、相手を尊重した会話を続ける必要はありません。
かといって、競い合うのはもってのほか。
今度は自分の品格を疑われます。
互いに敬愛できない人とは、社交辞令以上の会話をしない、それが最良の選択です。
本文 抜粋

美しく生きることは、自分を飾ることとは違うようですね。
本当にこんな風に生きられたら世の中はいったいどんなようになるんでしょうか?
一度見てみたいものです。(*^_^*)

(J)

「気品のルール」