ドナルド ロフランド 著 上浦 倫人 訳 英治出版
私たちは、日常の生活の中で、見たり聴いたり感じたりして心の世界を構築している。
その生活に,心のウィルスが入り込んで、人生の様々な場面や状況で、その人の目的や真の幸福な人生を生きるのを、邪魔しているという。
そのウィルスを、引き金ウィルス・思い込みウィルス・葛藤ウィルス・殺人ウィルスetc.で説明している。
そして、心が身体に与える影響・病気との関係・愛情の問題・仕事のことなどの問題解決の手順なども書かれている。
日頃から自分のことが一番わかりにくく、また、一番よくしっているのも自分なんだと思う。
また、自分を知ることの苦痛と喜び、言葉では表しにくい。
カウンセリングやセラピーを色々なことで利用することは、自分では知りえないかもしれない自分と向き合う作業にもなる。
そして、その自分と向き合う時間は、人生の貴重な時間になりえるかも知れない。
『でも、本当にこの本みたいに、簡単に変われるの?』
“挑戦して失敗した人間は、失意を味わうかもしれないが、 挑戦を避ける人間には未来すらない” ービバリー・シルズー
本文より抜粋
真の幸福を手に入れるためには、自分の大切にしている価値と実際の生活とのあいだに隔たりを埋めなければならない。
本文より抜粋
心理療法 ゲシュタルト療法 Gestalt therapy
ゲシュタルト療法はパールズ(Peals,F.S.)によって創始された。
人間を、心身においてホメオタティックな自己調節機能をもつ全体的存在ととらえる。全体性が妨害されるのは外界や内界(欲求や感情等)に対するコンタクトー回避がうまく機能せず、未完結の経験が多くなりすぎるためである。神経症の背因は、基本的には取り入れ、投影、融合、反転の4つの自己境界線障害であるとする。さまざまな気づきの技法によって、クライエントに「今・ここ」の経験に着目させ、ゲシュタルトが完結することをめざす。すると、図地反転がスムーズになり、ホメオスタシスの均等が回復し、全体性が取り戻される。
実存的に生きることに、厳しさと愛情をもつ、ヒューマニスティックな心理療法である。
カウンセリング辞典より抜粋