ヴェネティア国際映画祭 主演男優賞 受賞作品

挑発的で、ショッキングでもある映画。
ニューヨークで暮らす、ハンサムで仕事も出来、女性にももてる。
そんな独身男性ブランドンは、セックス依存症。
頭の中のどこかで、絶えずセックスのことを考えている。

電車で出会う女性にも、会社の女性にも、バーで出会う女性にも、チャンスがあれば、モノにする。
でもブランドンは、女性とは永く関われない。
付き合ってもせいぜい4か月が最長。
女性との関わりは、セックスがらみであることが多い。
そんな自分に悩みながらもどうしようもないものを感じる日々である。

そんな時に、妹のシシーが来る。
男性依存症の妹シシー。
今日も電話で男を誘う。

シシーはしばらくの間ブランドンの所にいることになるが…。
彼女の出現でブランドンは調子が狂いだす。

“仕事用のパソコンでのネットセックスが暴かれる。”
“同僚とのセックスで立たない。”
“マスターベーションを見られる。”

そんなブランドンは、シシーに出て行けと言いながらも流される。
シシーも兄を助けると言いながらも、ある日、ブランドンに必死の救いを求める。
だが…。

映画のバックには、ピアノの静かな音が流れる。
淡いブルーの画面は、この二人の兄妹の過去の傷を秘かに告げるかの如く、緩やかに進む。
無かったことにしたい過去は、静に密やかに忍び寄る。

依存(性) dependence,dependency
他人の関心、他人との接触、他人からの養護や介助等を求める欲求と行動傾向。
他人への依存は、生理的早産の状態で生まれる人間の新生児にとっては不可欠のものである。
依存性が満たされることは人間の安定にとって重要である。
依存欲求には、保証の欲求、愛情の欲求、承認の欲求等がある。
これらは依存を「道具的」依存と「情緒的」依存に区別したときには、後者に属するものである。
また依存行動の指標としては、助力を求める、身体接触を求める、親近さを求める、注意をひこうとする、承認を求める等が考えられる。
依存性の強さや行動様式には個人差があり、年齢や発達段階による変化が大きい。
依存は自立と対概念としてとらえられやすく、子どもが社会や文化に適応し発達していく過程は、依存を脱却して自立へと向かう過程と考えられがちであった。
しかし高橋恵子は、依存と自立を対概念としてとらえず、依存対象の数と範囲の拡大、依存行動様式と優位性の変化、依存欲求の強度の変化の3側面の発達的変容としてとらえた。
子どもの自立過程とは、依存対象を広げ、依存対象のなかに自分自身をも含めて、
一層自分の支えやより所として生きていくようになる過程と考えられる。
依存の障害は、たいてい正常な依存の欠損に由来するものであり、依存の満たされなさや、その歪み、失敗等によって起こる。
心的対象に対する依存が外的対象への依存に変わることもあり、薬物依存などの問題が生じる。
「カウンセリング辞典」 より抜粋

(J)

「シェイム SHAME」