1964年
アメリカで「わんぱくフリッパー」という、イルカの登場するホームドラマが人気を博した。
その時にテレビにフリッパー役で登場したイルカは、全部で5頭。
そのイルカを世話したのがリック・オリバーである。
現在のイルカブームを引き起こしたきっかけを作ったという。

現在、日本の和歌山・太地町は、イルカの捕獲で有名である。
世界のシー・ワールドでイルカショウをするイルカの捕獲が太知町で多くなされている。
イルカの年間捕獲量は、2万3千頭。

その内、ショウで活躍しないイルカは、食用として殺されている。

この映画は、イルカ殺しのシーンも交え、世論に訴えようとしている人たちが法律を犯しても現地で撮影したものも含めて映画にしている。
イルカ殺しのショッキングなシーンもある。

食用のイルカは、水銀の汚染の可能性があるという。
かなり高濃度の汚染も確認されているらしいが、実態は明らかでない。
1995年の水俣病では、『首は回らん、目は見えん、耳は聞こえん、口は聞けん、味はわからん』
汚染の程度のひどい胎児の症状が紹介されている。
この事実を私たち日本人の多くは知らないとされている。

イルカと言えば、『癒し』。
イルカと泳ぎ、癒されることを目的としたツアーなどもあると聞く。
人間の危機を救い、人と共に海を泳ぐ。
自己認識力をも持つ高い知性を持ち、すぐれた聴力でコミュニケートするイルカ。

IWC(国際捕鯨委員会)は、鯨に関しての規制はできるが、小型の鯨のイルカに関しては権限をもたないらしい。

法律を犯して、撮影することは勿論許されることではないだろう。
しかし、そこまでしないと明るみに出ないこともあるという。

涙を流しながら、自らの、イルカとの出会いと別れを語るリックの言葉は、本当にイルカを愛し、その果ての悲しい別れに、本当に悩み、苦しんだ人の言葉の重みを感じる。

映画を見て、動物保護を考えると共に、自然と共に生きている、そんな自分自身の事も含めて、命をどう扱うのか、命を命として認めることの難しさと、生きるために何かを食べていく、そのことをもっと真剣に考える必要を感じた。

(J)

「ザ・コーブ」 THE COVE