1962年11月30日

金曜日
この日、一日の物語。

事故で、愛する者を失った男。
“存在”と“今”この二つの言葉が、様々な形に表現され、映画が進んでいく。

ジョージは、17年一緒に暮らしたジムを事故で無くす。
『愛する者のいない人生に意味はあるのか!』
『この一日を生き抜け』
そして、永遠に、過去を消し去る決心をしたジョージは、決意固くこの一日を過ごす。

いつも通りに仕事に行き、大学で講義をし、机を整理する。
貸金庫を整理し、メイドに礼の手紙とお金を準備し、古い友人でもあるチャーリーとも会う。

彼の言動を不審に思った生徒のケニーがその夜、彼の元に現れる。
そして、もう一度、生きることを決心したジョージだったが・・・。

美しい抒情あふれる映画。
大切なものを失くすその寂しさや虚しさを美しい音楽と映像で綴る。

対象喪失
対象喪失とは、フロイト(Freud,S.,1917)が『悲哀とメランコリー』において、詳しく提起した概念で、大切な対象を失うという経験を包括的に意味する用語である。
喪失の対象としては、愛や依存の対象となる大切な人をはじめとして、馴れ親しんだ生活環境、身体の機能や器官の一部などの多様な内容を含んでいる。
これらの喪失対象の中で、大切な人との死に別れを、とくにビリーブメント(breavement)、つまり「死別・近親死」とよんでいる。
対象喪失の下位概念として、物理的・外的な対象喪失と心理的・内的な対象喪失がある。
前者は大切な人が亡くなるなど実際の水準で生起する喪失であり、後者は失意などの内面的な水準での喪失感を指している。
カウンセリング辞典 より

(J)

「シングルマン」 A single man