1982年制作
宇崎 竜童 主演 映画。

『俺 中心に地球は回り、俺 中心に女も回る』

歪んでハジけた男 竹田 明夫。
そんな彼の30年の人生を綴る映画。

明夫は14歳の時に、強盗で押し入った知り合いの家で、殺人をする。
わずか14歳だった。

父はのらりくらりの生活をしていた。
母やその父を支えて懸命に働く。
母を庇い、父を殴る明夫。

明夫は、20歳で大阪に行き、水商売を転々とする。

そこで知り合ったのが運命の女三千代。
三千代に惚れ込み、幸せにすると誓い、懸命に働く。

鉄砲を練習しプロ級の腕前だったり、フロイドやニーチェなど、
たくさんの本も読む
母親の口癖は『30歳までに明夫はドデカい事をして世間様を見返す』ということだった。
明夫も30歳を一つの人生の区切りとしでかいことを成すことを夢見る。

そして、30歳のある日、明夫は銃を持ち、帽子をかぶり、銀行に押し入る。

かなり以前に見た映画のなかの話である。
もっとも映画といっても、実際に起きた事件(梅川昭美による銀行襲撃、人質立て籠もり事件)に取材した実録のもので、まんざら根も葉もない作り話ではない。
宇崎竜童扮する少年上がりの内心気弱そうな犯人が、ホンマモンのゴクドウ(山口組の組長を襲撃した鳴海清がモデルになっているらしい)に同棲の女を横取りされ、「ワシもどデカイことをやったる」と猟銃をぶっ放しながらひとり銀行に押し入っていく。
やがて明夫は、特殊狙撃班によって心臓を一撃ぶち抜かれ、無残な死体となって床に転がる。

相と騒、沈思と暴力、イロニーと陶酔、その表出の仕方はまったく逆方向を向いているにもかかわらず、澁澤と暴走族の兄ちゃんたちは、まっとうな市民社会に向けられた嫌悪と離反と反抗においてのみならず、広く人間性(つまり非人間性)への模索と言う点において、互いに背を向けつつ補完し合っているのではないかということだ。
そう考えると、暴走族の兄ちゃんたちがシブタツを双子の兄貴のように慕ったとしても、さもありなんという気がしたものだった。
「フロイドと永劫回帰」 道旗 泰三

ある意味、明夫は完璧主義のマザコンだったのかもしてない。

母親に楽をさせたいというのが彼の口癖で、母親もまたいつか、彼が更生し、世間も見直す大人になることを望む。
30歳という人生のけじめが弾けて、そして散ってしまった。

誰しもの心の中に潜むであろう反抗心や人から認められたい欲望。
そんな心の隙間に愛しさと優しさを持って、フローしようかな!

(J)

「TATTOO」 [刺青]あり