ある女性写真家が、インド・カルカッタ(現在のコルカタ)の売春街に撮影のために住み込む。
売春街の撮影は、難しいとされる。
取られる側が、嫌がるからである。

彼女は、カルカッタで生活をしながら、子どもたちに、写真を教える。
そして、その様子をドキュメント映画として製作されたのがこの作品である。

画面に写す出される、カルカッタの街。
子どもたちのシャッターが、映し出す日常のさり気ない生活。

この街で生まれ、育ち、また、老いていく。
その子どもたちに何かできることはないかという思いが、彼女を動かす。
写真が動かす。

子どもたちの作品が、海外で紹介され、実現は難しいと思われるようなことが、少しずつ現実になる。
そしてその資金やこの映画の利益などを基に、学校が作られていく。
この環境から抜け出すには、まずは教育が必要。
学校を作り、安定した教育環境を作り出す。

この街から出ることを望み、自分の将来を夢見るそんな子どもたちに向けられる支援は、
確実に一歩・一歩進められている。

映画のなかの子どもたちは、本当に子どもらしさに溢れている。
その無邪気さは、画面から溢れ出て、思わず笑いを誘う。

売春街という環境を、そして、今ここでの自分を考える。
挫折もある。
おそらく期待はずれもあっただろう。
それでもかれらは動く。

かれらの作品の写真・さり気ない日常の写真は、不思議なほど心にしみ込む。
その作品の素晴らしさと共に、環境から与えられるものを乗り越えていく
力強さを感じさせる。

現在も支援は続けられている。
ひとりの思いが、人を動かす。

作品中の登場人物
アヴィジット(11歳)
アムステルダムのワールド・ブレス・ファンデーション
現在2008年9月からニューヨーク大学”Tisch School of the Arts”へ進学

コーチ(10歳)
サペラ財団の寄宿学校で学び、今春から高校へ入学

ゴウル(13歳)
現在も売春窟の親元でくらす

プージャ(10歳)
現在17歳
寄宿学校へ入学するが親の意思で退学
現在、売春窟で暮らす

マニク(10歳)
子供支援団体フューチャーホープが運営する寄宿学校で学んでいる

シャンティ(11歳)
現在17歳
弟のマニクと共にフューチャーホープの寄宿学校で学んでいる

スチートラ(14歳)
現在21歳
結婚してカルカッタを離れている

タパシ(11歳)
現在18歳
2年前にサベラ財団の寄宿学校を飛び出し、結婚した

ザナ・ブリスキ
“KIDS WITH CAMERAS”を設立
1995年始めてインドを旅し、
1997年、カルカッタの赤線地帯の売春婦の取材をする
2000年以降、カルカッタ赤線地帯の子供たちと写真のワークショップを開いている

(J)

「未来を写した子どもたち」