2002年/フランス・ドイツ・イギリス・スイス
監督 パトリス・ルコント
出演 ジャン・ロシュフォール
ジョニー・アリディー

私が生きてきた私の人生。
そして私がそのように生きることが出来たかもしれないあなたの人生。
そしてこれからの未知の人生。

二人の男が出会う。
ともに三日後に「その日」を控えて。
「三日間」だけの道連れ。
そして永遠の人生の同伴者。
自身が生きて来なかった憧れの人生を生きている男。

古い邸宅に住む初老の元フランス語教師と、旅から旅への、元サーカスのスタントマン。
心臓手術を控えた男と、銀行強盗を控えた男。
部屋履きのスペアを持つ男と、生まれてこの方部屋履きを履いたことのない男。

異なるこの二人。
相手の人生に、自分の第二の人生を夢見る。

過去、現在、未来。
過去に知らず知らずに葬り去ったはずの憧れを、現在に思い起こし、未来にその思いを馳せる。

あなたは私がありえたもう一人の人。
あなたの人生は、私が生きることが出来た、もう一つの人生。

挿入される、ルイ・アラゴンの詩、「新橋でわたしは会った」

現在、という過去と未来を繋ぐ橋の上で、私は、そして、あなたは、何を見るのでしょうか。
目に映るのは、過去にありえた、現在にありえる、そして未来にあるかもしれない、私の姿。
あなたは、私であって、私でない、私。

(J)

「列車に乗った男」