森 博嗣 (もり ひろし)
1957年愛知県生まれ。
現在、某国立大学の工学部助教授。
1996年、『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、衝撃デビュー。
以降、犀川助教授・西ノ園萌絵のS&Mシリーズや瀬在丸紅子たちのVシリーズほか多くの作品を発表し、人気を博している。

孤島のハイテク研究所では、両親を殺したと言われている天才少女プログラマーの真賀田四季が、完全隔離されていた。
15年前に、両親を殺した疑いをもたれた彼女は、『人形が殺した』と言っていた。
その後、解離性障害の診断を受け、誰とも会うこともなく、主治医に付き添われながら、この島に暮らしていた。
何人もの人格が彼女の中にいるという。
この島のハイテクは、四季がつくり上げて、

その島に、大学のゼミ合宿で、学生たちとキャンプをすることになった犀川創平と女子学生の西ノ園萌絵は、訪れた研究所で殺人事件に巻き込まれる。
白いウエディングドレスを着て両手両足を切断されたその死体は、真賀田四季と思われた。
その上、研究所の所長であり、四季のおじに当たる新藤清二も殺される。
不可思議であり得ない密室での事件は、完璧ともいえるハイテクを駆使した研究所の機能を奪う。

真賀田四季のコンピューターから出てきた言葉、「すべてがFになる」をキーワードとして物語は展開する。
この言葉の意味は何?
プログラミング技術を駆使し、犀川と萌絵は答えを探す。

ミステリーは、とてつもない広がりのあるストーリーを描き出す。
コンピューター絡みのストーリーの展開は、目新しい謎解きを生み出すようだ。
バーチャルな空間設定もあり、本当に未来には今では考えられないような、そんなハイテクも十分可能だろう。
だが、人間に心の潜む闇ともいえる部分は、いつの時代にも、その姿を表すのかもしれない。

(J)

「すべてがFになる」THE PERFECT INSIDER