佐々木俊尚(ささき としなお)
1961年生まれ。
早稲田大学政経学部中退。
毎日新聞記者、月刊アナキー編集部を経て、フリージャーナリスト。
『電子書籍の衝撃』『2011年、新聞・テレビ消滅』など著作多数。
総務省情報通信タスクフォース委員。
ITジャーナリスト。

キュレーション [curation]
無数の情報の海の中から、自分の価値や世界観に基づいて情報を拾い上げ、そこに新たな意味を与え、そして多くの人と共有すること。

アウトサイダーアートと言う言葉があります。
今までの社会では、美術専門の人たちがいて、その人たちが、情報を紹介する。
それ以外の絵画や美術品を目にする機会は、一般の人たちにはまったくと言っていいほどありませんでした。
それが、売るための絵画ではなく、自分の為に絵を描く人たちを、キューレーターと言われる人たちが見出し、世に送るようになりました。

例えば、精神障害者や部屋に籠って絵を描き続けていたような人たちです。
専門に美術や絵の勉強をしたわけでもなく、ただ、自分の気持ちのおもむくまま、描いていた人たちでもあります。

今までのマスメディアを通じては、手に入れにくかった色々な情報が、インターネットの「検索キーワード」を通じて、「検索する」ことができるようになりました。
これは、情報のグローバル化であり、私たちの価値観や生活全体を大きく変化させていこうとしています。
そしてアウトサイダーアートの絵画も、見ようと思えば見ることが出来る、そんな情報化社会へと変貌しています。

先ほど、キュレーションというのはアウトサイダーアートを美術史のどこかの場所に接続させう行為であるということを書きました。
これまでにアートでなかったはずの作品をインサイダーのアートとしてキュレートするわけですから、これは言い換えれば、アウトサイダーとインサイダーのボーダーラインを新たに設定するし、「これもインサイダーですよ。」と定義し直す行為ともいえる。
本文 抜粋

そのある情報にアクセスし、そこである一つの価値などが、ある程度共有出来る社会。
そんな時代に近い社会が、過去にもあったそうです。
そしてモンゴル帝国はこのようにして経済のネットワークを支配しながら、各地域の文化にいっさい介入しませんでした。
多宗教・多民族・多言語・多文化という四つの異なる要素をすべて許容し、不干渉主義をつらむいたのです。
・・・・・・・
これはプラットフォームそのものです。
私はプラットフォームの定義を以下のように説明しています。

第1に、圧倒的な市場支配力を持っていること
第2に、非常に使いやすいインターフェイスを実現していること
第3に、プラットフォームの上でプレイヤーたちに自由に活動させる許容力があること

この3つの条件をみたしてプラットフォームは確立し、そこに多くのプレイヤーが参加するエコシステムが繁栄していくことになります。
たとえば現在でいえば、アップルはiPhoneという画期的な使いやすいインターフェイスを持ったスマートフォンを投入し、市場シェアを瞬く間に奪いました。
本文 抜粋

この情報化の時代、私達は、今までの方法とは違い、自由度の高い、しかも自分自身の価値に基ずく様々な情報や人たちに出会い、いろいろな事を共有していく、そんな時代に突入しているという実感を感じさせるそんな本でした。

本文には、他にも様々なことが書かれてます。
興味のある方は、是非、どうぞ!!

(J)

「キュレーションの時代」 -「つながり」の情報革命が始まる