心理療法の最高の目的は患者をありえない幸福状態に移そうとすることではなく、彼に苦しみに耐えられる強さと哲学的忍耐を可能にさせることである」
ユング

ユングは、心理療法が療法家と依頼人双方の心の弁証法的過程であるという。
両者の「世界観の」あるいは「コンプレックスの」また、集合無意識内容の」ぶつかりあいであり、響き合いであるという。
いつもいつも、すべてそうだということではないが、心の深い無意識を含めた全人格的なことがテーマになることもある。

かれの分析心理学の善・悪とは?
そして、心理療法と世界観。
心理学でいう良心とは何か?
「治る」とはどういうことか?

ユングは、人生の後半にあたる人たちを数多く見てきたらしい。
その経験は、「生と死」「人間の無意識」に意識が向き、宗教的な理論を展開している。

人間の中にも当然ながら悪と善の側面はある。
自分の悪の面を知り受け入れるとき、私たちは自分の善の側面も同時に受け入れる。
闇と光は、お互いに深く関係している。

私は若い療法家たちに言うのですが、最良のものを学び最良のものを知りなさい。
そして患者に会うときにはすべてを忘れなさい。
教科書を暗記したからといって立派な外科医になった人はいません。
本文抜粋

影を意識化する場合に大切なのは、無意識が何のわるさもしなくなってしまい、影との真の対決ができなくならないように注意することです。
患者はひょっとして、自身の中に、一瞬暗闇を見るかもしれません。
しかしすぐに彼は、すべてうまくいっている、そんなことはつまらないことだ、と言います。
本文抜粋

合無意識(collective unconscious)
普遍的無意識ともいう。
心を意識と無意識に分け、さらに個人的無意識と集合的無意識の層階層に区別した。ここがフロイトと大きな違いである。
時間的、地域的につながりのない土地の神話や昔話、夢、宗教説話、さらには、精神病患者の幻覚や妄想の中に共通のモチーフを見出し、そこから集合的無意識を着想した。
ペルソナ・影・アニマ(アニマス)、グレートマザー等の元型によって形作られており、それらは夢や外界への投影といった形で象徴として把握される。
カウンセリング辞典より

(J) 

C.G.ユング 「心理療法論」