現代社会の特徴の一つに、「再帰的な不安」があるという説がある。
「再帰的な不安」には、脱近代化というプロセスの中から出てきた思想であるようだ。
今まで、これが正しいと思えていたモノが、単純にそう思えなくなったとき、答を全て自分自身で見いだしていく。
人の考えは相対化され、自分の意見を求められたり、自分の価値観に基ずく生き方が求められる。
自己主張や自己表現が、他者との関係の中で迎合的に選ばれる傾向の強かった日本社会。
集団や社会から、はみ出すことを厭う傾向がある日本社会で、拠り所になる考えを自分自身の求められ、不安が強くなっているという。
≪なあなあ≫社会が崩れる過渡期なのかな。

 

自信・自立・自主性を基にする『自尊心』を持ちながらも、昏迷と模索の中で蠢く、そんな『時』でもあるのだろう。

 

 

「再帰的な不安」